天衣無縫(テンイムホウ)

7/42
前へ
/412ページ
次へ
…いかがわしい…って… どうしてそっち方面の話しで普通に全部日本語を使ったら、余計エロくなるんだろうか…? しかも不思議なのはそれだけじゃくて…変な事を考えたからか手の汗がハンパない。 心ってヤツは何でこんなにも身体に影響するのやら… はわーっ!手ぇ繋ぐのさりげに拒否れば良かったあーー!! ジットリとした感触を少しでも悟られたくなくて、左手は指一本動かせない状態だった。 「平助とはもう何年も一緒にいたので…兄弟みたいなものなんです。歳は変わらないですけど、まぁ…外見的には、ね、そんな風にも見えない事もないですし…男所帯という事もあって皆、ついつい可愛がりたくもなる訳でして…」 「…だから平助そっくりのあたしにベタベタするって?」 「んー…そうなりますかね。雅さんにしたら迷惑な話しでしょうけど…習慣と言うか…癖みたいなものですよ。可愛いから構いたいし好かれたいから甘やかしてしまう?みたいな感じです。」 「…それってやっぱり『好き』って事じゃん。だってさ、その話しが本当だとしたら何で身代わりのあたしに…口づけとかすんの?平助にもやってたって事?」 男同士のキスなんて、そっちの方がよっぽど重い気持ちがあるように思えるんだけど…… 「…酒の席でふざけてっていうのは平助に限らず誰彼ありましたけど…本気で口づけして口説いた人はいなかったように思います。」 「どうして?大好きだったんでしょ?」 、
/412ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2281人が本棚に入れています
本棚に追加