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だけど、
「あー…何だ、その…おぱ、おぱんってーのは、アレだよな?」
急に吃り出して頬染めちゃったりするもんだから、こっちもつられて顔が火照る。
多分、土方さんが思い出してるのは……下着姿のあたし。
しかもガッチリしっかり抱き締められ……んにゃ、しがみついてましたな……
ーーーー恥ずっ!
出来る事ならあの時の自分を殴り飛ばしたい。
過去を遡る変な力が、今こそ発動すればいいのにと願う。
「そ、そうそう、アレアレ!いやー何かさ、見えないとこに干してやるーとか言ってさー。誰も頼んでないっちゅーの、変態かお前!ってねーアハハハハ、ハ……」
ヤケクソでまくし立ててみたものの。
『物質(モノジチ)』となったおパンとブラが、今頃山崎さんの手で広げられている事を考えると居ても立っても居られない。
万が一にも執拗にジッと眺めていたり、まさか匂いを嗅いだり…試しに履いてたり……ゲロゲロ、そんなの最悪だあーーっ!
「悠長に喋ってる場合じゃなーーい!」
山崎さんのエロい前科を思い出し慌てて踵を返したら、
「待って!」
総司さんに腕を掴まれた。
今度は何よ、もうっ!
弾むように振り返れば視界が真っ白になって……
「髪、まだ濡れてますよ。これじゃ風邪をひきますから、ちゃんと拭いて下さい。」
オカンと化した総司さんが大きな手で、あたしの髪を優しく扱う。
「あ、いや、こんな事してる場合じゃ」
「こんな事じゃありません。いいから座って。」
笑顔だけど有無を言わせぬ静かな口調が少し怖い。
「……はぁ……」
おパンとブラを泣く泣く諦めて仕方なく座りかける、と。
お腹に腕を回され、引き寄せられたまま尻餅をつく。
そして降りたところは……総司さんの胡座の上だった。
な、な、何でまたここに!?
、
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