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んで視界が開けた途端、華やかな笑顔があたし達を出迎える。
ーーーうおおっ!すんごい美女!!
声の主はパッチリラブリーな瞳に紅色でプリプリのおちょぼ口、そのちょい下にある黒子がやけにセクシーで、余りのエロさに一瞬たじろぐ。
そりゃ巡回中に綺麗なお姉さん達を何度も見掛けたりはしてたけどさ、ここまで色気のあるの純和風美人さんはそうそういなかったんだもん。
固まってボーッと見惚れていると、
「こうしていても何ですから、取り敢えず中へ入りましょう?」
「は、はあ…」
クスリと笑い山南さんが肩を叩いた。
ぎこちない足取りで付いてゆき対面にある座布団へ座ったら、
「待たせたね。」
「いえ、うちもほんの少し前に着いたとこどす。」
なんて親しげな会話があって。
「紹介しますね、この子が今うちで預かっている平助です。」
「あ、ども…」
ペコリと会釈をしながら違和感に『ん?』と首を捻る。
「そしてこの女子は明里と言って、私の恋仲です。」
ーーーーはい?
「よろしゅうお頼申します。…いややわぁ、お話しには聴いてましたけど…ホンマにそっくりどすなぁ。」
「でしょう?驚きますよねぇ。」
「え…えっ、ええ!?」
二人はほのぼのと微笑み合ってるけど、事態が飲み込めていないあたしは一人嫌な汗をかいていた。
この会話から察するに山南さんは部外者である自分の恋人に、あたしの正体をバラしてるみたいなんだけど…
ーーいいの!?女子禁制の新選組に、男装してすり替わってる奴がいるってバレたら腹切り云々…じゃなかったっけ!?
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