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二人を交互に凝視していると、
「心配いりませんよ。明里は口も固いですし…何より貴女には、女子の味方が必要でしょう?」
山南さんはそう言って微笑み、明里さんとやらも頷く。
「男所帯では何かと不便もお有りどすやろ?困った事あらはったら、お手伝いさせてもらいますえ?」
「あ、ありがとうございます。け、けど…」
確かに…仕方無くとはいえ、土方さん達に下着の相談をしなきゃいけなかった経緯を思い出せば、願っても無い申し出だった。
「近藤さんとか土方さんは知ってんの?」
でもやっぱりそこが気になって、手放しに喜べない。
「心配は無用です。」
「何を根拠に…」
そう言い切る自信は何処から来るのか。
その理由は直ぐに種明かしされた。
「実はですね、黙っているように言われたんですけど…この提案をしたのは山崎君なんですよ?」
「山崎…さん?」
何故?とは聞くまでもなかった。
下着姿事件にお風呂事件、山崎さんはあたしがこっちに来てからというもの、不本意ながら一番深く関わっている人だ。
「貴女が是非そうしたいと望むなら、反対する者もいないだろうからと。」
「…何で?」
「皆が貴女を溺愛してるからでしょうねえ。」
「ぶっ…!?」
、
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