青天の霹靂

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不自然に横を向き、腕を胸の前でクロスさせてる総司さんは可愛げがあるから未だしも。 正面向いた左之さんの胸元はボッコリ膨らみ、新八さんに至っては懐から少しコンニチハしちゃってる。 …アホだ、こいつら… 呆れつつ、そこまで隠したがるモノは何なのか、興味は津々ムクムク育つ。 キラーーーン! 『ちょっと見ちゃおうぜ?』って囁いた悪魔に従う事にして、 「あっ、目眩が…」 下手な演技でその場にヨロヨロ膝をつく。 「雅!?」 「お、おいっ、大丈夫か!?」 「どこか悪いんですか!?」 騙された単純王の三馬鹿は、あたしを心配して素早く支えてくれた。 「…うん、どうも…ありがとうね?」 顔を伏せたまま……ニヤリ。 「おりゃっ!」 「ぬあっ!?」 一番取りやすそうな新八さんの胸元から出ていたブツの端を掴み、掛け声と共に一気に引っこ抜く。 三人が唖然としてるうちに、何度かゴロゴロ転がって逃げピタッと止まり、 「さて、ご開帳ーっ!」 「あっ!?」 「そ、それはっ!」 「見ちゃダメですーーっ!」 勢い良くページを開いた。 「……ナニコレ。」 そこに描(エガ)かれていたのは、昔風の絵。 但し、裸の女だったりエッチシーンみたいだったり。 「す、すまん!」 「変なもん持ち込んじまって!」 「すぐ処分しますからっ!」 三人は顔色変えて、オタオタバタバタしてるけど… 「んー……いいんじゃない、別に。」 「「「へ?」」」 あたしとしては拍子抜け、大したことなくて超つまんなかった。
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