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「ひっじかったさぁーん!あっそびましょーっ!」
「沖田さん、それ違うっ!てか、ついてくんなっ!」
「…何だよ、帰るなり騒々しいな。」
その後…何度も断ってんのに、稽古をつけてやると言って聞かない連中は、副長室まで金魚のフンみたいにぞろぞろ引っ付いて来てしまった。
「やかましいのはこの人達だよ!用事もないのにベタベタベタベタ!いい加減ストレスでハゲるわっ!!」
「すとれす?って何ですか?」
「心が病気になりそうだって言ってんの!」
「ああ、気鬱の事か。」
「大丈夫だ、雅ならハゲても可愛いぞ?」
「そういう問題じゃないっ!」
やっぱりこいつら、あたしで遊んでるんだ!
神経を逆なでされ、ギリキリ歯軋りして睨むと、
「おめえら口喧嘩なら外でやれ。わざわざここでやられちゃ、迷惑至極だ。」
土方さんはうんざりした顔で、あっちへ行けと手を振った。
「ちょっ、あたしはちゃんと用事が」
「〝俺〟だろ。」
「うぅ…お、俺はっ、土方さんに稽古付けてもらいたくて…っ、」
そう言うと、土方さんは酷く驚いた顔して。
「…どういう心境の変化だ?久々に食った肉があたったか?」
超失礼な物言いで、疑うような眼差しを向ける。
「…山南さんのおかげで、あたしが元気になったとか解釈出来ない訳?」
「〝俺〟」
うう…細かいな…
「俺はっ!頑張って前向きに生きるって決めたの!悪い!?」
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