青天の霹靂

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開き直り胸を張って見せると、土方さんはニヤリ。 「山南さんの〝飴〟はよっぽど甘かったようだな。」 それが肉を〝飴と鞭〟に例えて皮肉ってんのが、否が応でも理解出来た。 「…そりゃもうほっぺが落ちるくらいね。…で?やってくれんの?くれないの?」 挑むように睨むあたしを、土方さんが鼻で笑う。 「いいぜ、その心意気…しかと受け止めてやらあ。だが、後で後悔しても知らねえぜ?」 いつもはあたしに甘々な土方さんが、ゾクリと背筋が凍るほどの殺気を放つ。 …ちょっと、早まったかも知んない… 後悔既に遅し、だ。 早速平助の道着に着替えるように言われ、準備を整え道場へ向かう。 「なぁー、やめとけって。土方さんはお前が相手でも、手加減しねえぜ?」 「しかも、何でも有りの喧嘩剣法だからなぁ…どっから姑息な手ぇ出して来るか、見当もつかねぇしよ。やりにくいったらねえんだ。」 後ろから付いて来る左之さんと新八さんは、あたしを引き止めようとするけど、 「まあ、いいんじゃないですか?一筋縄ではいかない相手もいるって事で、良い体験になりますよ。」 一番邪魔しそうな総司さんが、意外にノリノリだったりする。 「でもよー…これで怪我させてちゃ、山崎さん迎えにやらせた意味、ねーじゃん。」
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