稽古はツラいよ?

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「いっ、つうーーーーっ!」 散々な稽古の後は、皆が夕餉をとってる内にお風呂を先に頂き、擦り傷や痣の治療の為、山崎さんの自室にやって来た。 「ほれ、サラシも取らんかい。」 「げ、ヤダよ!これ以上は無理っ!」 「阿呆か。俺かていくら何でも、患者の乳揉んだりせんわ。」 「揉ん!?」 両腕で自分の身体を隠すように抱き締めると、盛大な溜息をつかれた。 「…ホンマに阿呆やなぁ。ゆっくりやったらええのに、わざわざ一番厳しい副長はんに稽古頼むやなんて。」 「う……だって、知らなかったんだもん。土方さんがあんなに…豹変するとか…」 思い出しても身の毛がよだつ。 実はあの後稽古を続けて精魂尽きた私は失神しかけたんだけど、すかさずまた水をかけられて引き摺り立たされた。 そこに飛び込んで抗議してくれたのは左之さん達で、何とか土方さんを上手く宥めたらしいけど。 いやー……多分、暫くトラウマになるかも知んない… 「ええから早よう脱ぎ。一人でようせんのやったら、手伝(てつど)うたるけど?」 「いや…もう、そのお気持ちだけで充分っス。」 チミが信用出来ないのはその両手がね、ワキュワキュと変な動きしてるからだよ? 山崎さんには乳絡みで悪い印象しかないしね… 結局最後の防衛線は死守し、下半身も膝までの傷だけ手当てして貰うに至った。
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