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その頃の山崎は…
「大人気ない。」
「う…」
「鬼畜。」
「く…」
「外道。」
「む…」
「極タレ。」
「ぐ…」
「どえす。」
「……は?何だそりゃ?」
「口答えしないっ!」
「ぐ、むぅ…っ、」
夕餉を取りに行くついでに雅の容体を報告しようとした際、既に飯を終えた幹部連中に自室で責められている土方の姿を見つけた。
その様子から察するに一応反省はしているようだが如何せん、机に片肘ついて顎を乗せているのは頂けない。
それには、多少反抗の意もあるように汲み取れる。
「…なあ歳よ。俺らは別に手抜きをしろと言ってる訳じゃないんだ。」
「そうそう。雅の体が慣れるまででいいからよ、加減しながらやってくれって言ってんだ。」
「そうですよ。心意気を買ったはいいですけど、後々続かないほど虐めてしまっては話しにならないでしょう。」
近藤、原田、沖田が続け様にそう言うと、土方はバツの悪そうな顔をして空いた右手で頭を掻いた。
「……おう、わかってるっつってんだろ。…俺が悪かった、後で謝りに行く、それでいいだろ?」
「なぁにが『それでいいだろ』だよ。本当に悪りぃと思ってんなら相手ぶっ倒れんまで扱くの、いい加減やめろよな。そんなんだから、隊士の連中もあんたと総司の稽古ん時だけ、仮病使う奴が多いんだ。」
「泣きながら訴えて来る奴が後を絶たん。」
「え?ちょっと待って下さいよ、私もですか?」
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