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そんでトドメに、
「俺だってなぁ!何時迄もお前一人ばっかの面倒なんざ、見てらんねえんだっ!甘えんのも大概にして、ちったぁ自立しやがれ!!」
目一杯、突き放された。
「ーーーーっ、」
…返す言葉も無いとはこの事だ。
〝この時代に平助が帰るまで、俺達と共に生きてくれ〟
…的な台詞を吐きやがったのは、一体全体何処のどいつだったっけか?
反対はしてくれたけど、それはあたしが未だ弱者のままだから。
お腹が痛いのは…遊び過ぎついでに、呑み食いもし過ぎたせいじゃないの?
百歩譲って本当に…あたしの事を心配してくれて、胃まで痛めたちゃったんだとしよう。
でも、やっぱり…
いっつもなんだかんだ忙しい土方さんからしたら、その分余計な負担になってたんだよね?
頼りないどころか、邪魔な存在。
そうやって現実を思い知らされる度に、どれほど打ちひしがれて来た事か。
どう頑張ってみても足掻いてみても、ここの人達には追い付けないし足を引っ張るだけだもん。
「……わかった。」
もう、拘りは捨てちゃえばいい。
所詮絆も無いあたしなんかが突然割り込んだって…きっと、ずっと…本物の仲間にはなれないんだ。
「…行けばいいんでしょ、行けば。」
哀しみで握り締めた拳は、長く垂れた袂の中に隠しておく。
あたしの、歪んだ心と共に。
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