奇跡は突然やって来る。

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身寄りのないあたしは、孤児院へ入れられた。 そこにいたのは親に捨てられたり、親が犯罪を犯して服役中だったり…似たり寄ったりの境遇の子供達。 学校では差別されイジメられるか、自身がナイフになって他人を傷つけるか、それが当たり前の生活になった。 入寮して暫くしたら仲間が出来た。 それは同じ想いを持った仲間。 そいつらは悪い事ばっかやってて、あたしもしょっちゅう警察の世話になって…大人達からよく殴られたものだ。 孤児院も親がいないというだけで、世話をしているからというだけで、批難の眼であたし達を見たり、ストレスのはけ口にしてくる先生がいた。 世の中狂ってるよ。 自分勝手な人間達に絶望していた。 期待してはいけない。 信用してはいけない。 弱さを見せてはいけない。 毎日が生きて行く為のサバイバル。 あたしは絶対に生き残って、この場所から出て行くと誓った。 義務教育を終えて孤児院が後見人となり、やっと自由になれた時はそりゃもう嬉しくって。 仲間と外の世界で再会して、また一緒につるんでた。 真面目に昼間は働き夜は夜間学校に通って、高校も無事に卒業した。 だけど何もかもが、これからって時に…。 、
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