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「そそそ、そんなの、口で言えばいいじゃんか!わざわざこんな…こんな真似しなくったって!!」
そんでどうして、まだフォールされたままなんだ!?
隠せもしない真っ赤な顔を見られてると思ったら、睨む眼力も無くふよふよと視線が泳ぎまくる。
山崎さんは、そんなあたしを黙って眺めていたかと思いきや…
「ぐあーっ…もーあかん!それをやめい言うとんねん!!そない生娘みたいに恥じらわれたら誰かて何かこう、男の本能っちゃーやつがムラムラしてまうやん!!誘とんのか!?天然の振りして実は誘とんのやろ!?かあーーーっ、腹立つわあ!こないなガキに反応しとったらあかんやろ、俺の阿呆たれーーーーっ!!」
頭を抱えていきなり発狂し始めた。
「え?え?ちょ…もしもーし?山崎さん、もしかして……酔ってるの?」
酒の匂いはお互い様で全く気付いてなかったけど、そういやこの人酒豪の永倉さんも相手にしてたんだった。
にしても…
「んな訳あるかい!…て、ん?…何で分身しとんねん?…まさか…自分も忍なんか!?」
「………」
ここまで壊れたのは初めて見たわ、うん。
たまにいつもと違ってテンション高いなーとか、瞼が半分降りて三白眼になってんなーって時はあったけど、それでも意識はしっかりしてたし。
「…わかったで。そんでお色気の術使うて、俺を堕とす気やな?…けど甘いわ!例え自分が何人おったかて、満足させたる自信と体力はまだあるっちゅーねん!」
こんなおかしな言動のエロ親父に化けた事もなかったからなぁ…
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