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…ちょっといい加減、このネガティブ&ブラッディな雰囲気何とかしてくんないかな…
撫で肩をズリ落ちてた襟口を掴んで戻しながら、お尻を付かずに膝を抱えて山崎さんの顔を覗き込む。
「…『あたし』が許すって言ってんのに、そこまでして責任とやらを取んなきゃ気が済まないの?」
俯いた顔が少し動いて目が合う。
「そら…悪い事したんは俺やさかい…」
「はぁ…まだ言うか…」
歳上の男が褌一丁のあられもない姿で、何時迄こうしているつもりか。
…付き合いきれん…
放置してやろうかとも思ったけど…しかしだね。
ガンとして姿勢を崩さない山崎さんを放置してさ、この場面を誰ぞに見られて不利になるのは…あたしなんじゃないかい?
変態プレイを強制して楽しんでると、変な誤解を招いてしまいそうだ。
…仕方ないなぁ…
どう責任とやらを取る気なのかわかんないけど、あたしが譲歩する事でこの状況をさっさと終わらせられるなら、それがまだマシ。
「…うーん…気持ちだけ貰っとく、ってのは…ダメ?」
「そんなんあかんて言うてるやん…!」
「えー…だって面倒くさ」
「阿呆言いな…っ!…もし…自分に何ぞあったら、もう新撰組にはおれへんようになってまうんやで!?」
「だからー、それは幾ら何でも大袈裟」
「大袈裟なもんかい!…そないなったら、俺が…俺が守るしかないやないか…」
やっぱ大袈裟過ぎだよ…
けど、どうしてそこまで話が飛躍するのか…反論する度反論されるばかりで、理解不能に陥りついに思考停止。
「…じゃあもういいよ…山崎さんの気の済むようにしたら?」
ハイ、丸投げにしてやりました。
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