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家の中はとにかく広かった。
沢山の部屋があるみたいで、少し歩くとある障子の前で足を止め、新八さんが開けて先に中へ入る。
続けて入ってみると、部屋は十二畳あって古風な箪笥や机、灯籠が置いてあったけど、それでも広かった。
「ここが俺達の部屋な。」
「俺達?」
「俺と左之とお前と総司の四人部屋だ。」
生活感がある…と言うのか、着物が衝立に山のようにかけてあり、机の上も墨とか丸まったゴミみたいな紙が散らかっていた。
ここまでついて来たものの、これからどうなるのか全く想像がつかない。
入るなり新八さんは箪笥をあさり始め、左之さんはあたしを降ろして座るように言った。
「これでいいか?」
突然手渡されたのは、男物の着物。
返事を待ってるみたいだけど、あたしはそれを手に持ってフリーズするしかなかった。
こ、これをどうしろと!?
二人の顔を交互に見ると何かを思い付いた様子で、
「ああ!」
と言って握った拳で手の平を叩いた。
「俺達も着替えっから、良く見てろよ。」
……はい?
見る間に着物を脱ぎ、褌一丁の姿が顕(アラ)わになった。
晒した裸体は筋肉がギッチリ詰まってて、マッチョ好きならきっと涙を流して喜んだに違いない。
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