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………………。
「はいぃ!?何であんたがあたしの事情を、そんな詳しく知ってんの!?」
同情を含んだ男の言葉に腹を立てるより先に、気持ち悪くて身体中鳥肌立った。
「もしかしてストーカー!?うーわ、マジ怖っ!ごめん、あたしあんたとは絶対無理、付き合えません勘弁して下さイダッ!?」
速攻でセイリ的に受け付けませんアピールを全力ですると、首がもげそうな凄まじいデコピンを一発食らう。
「…もう一発欲しい?」
「ひぅ…っ、」
反論出来ない悪魔の形相に、ぶるぶると頭を振る。
「ごめんなさいは?」
「ゴメンナサイ。」
んで命惜しさにプライドもクソも無く即答。
いい加減この密着を何とかしないと、命が幾つあっても足りなさそうだ。
ジンジン痛む額を摩りながら、
「…あの~…」
「何?」
「謝ったんだし、そろそろ離してくれても…」
お伺いを立ててみたら、
「…ねえ、どうして君の置かれた状況を僕が把握してると思う?」
それはバッサリとスルーして、元の気になる話しに摩り替えやがった。
もうね、悪意しか感じないよ…
「…わかんないからさっき聞いたんじゃん…」
唇を尖らせブツブツ呟けば、頭上に影が過ぎり、
「ん?…ンンッ!?」
突然、柔らかな感触が強く押し当てられた。
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