2279人が本棚に入れています
本棚に追加
ジタバタ藻掻いて、辛うじて動かせるようになった手で胸元を開き、更にサラシをズラして…
赤い印とやらを発見し、
「マジで殺してやるっ、エロジジィめーーーー!!」
天に向かい発狂した。
襲われかけたという身に覚えがあるだけに、羞恥心で顔から火が噴き出そうだ。
「…煩いよ。」
男は両耳を塞ぎながらいつの間にかあたしから離れ、息を荒げ興奮する様を迷惑気に見下ろす。
一旦落ち着くのを待ってから、男はぽそりと呟いた。
「…その様子だとどうやら、僕の思い違いだったみたいだね。」
「何が!?」
苛立ちから吐き捨てるように聞き返せば、
「君はまだ…未通、なんだろう?」
何故かしらホッとした表情を見せている。
「…は?未通?何それ?」
意味がわからず訝しげに見返すと、
「つまり、君はあの狗共に手篭めにされてはいないって事だよ。」
艶やかな唇に黒い笑みを浮かべた。
…未通は手篭め、か…ふむふむ、成る程成る程………って!ちょい待てっ!!
モヤモヤと浮かぶ、18禁のあは~んなエッチシーン。
「て、手篭めって!まさかっ、そんな訳ないじゃん!!ナイナイナイナイ、絶対にナイねっ!『コレ』だってそういうんじゃなくてっ……そう!酔っ払いの悪巫山戯だもんっ!!」
また別の熱が、全身に湧き上がる。
いや、確かに昨日はちょっとヤバかったけどもね!?
実際に数ヶ月一緒に暮らしてみて理解した事。
それは…
正気を失くす位で無い限り大方の新選組の面々は、あたしを性的対象のカテゴリには入れていないって事だ。
最初のコメントを投稿しよう!