雨上がりの午後に

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ダブッた声は聞き間違える筈もない、雅に似た平助のもの。 けど…それは怒気を含ませていて。 「アンタらさ、用事があんのは俺にでしょ。やるなら相手したげてもいいけど、女だからって手ぇ抜いたげないよ?」 「あ、姉(アネ)さん…す、すんません…」 フラついた康男を庇うように女達の前に立つ。 「…なっまいき~…マジでやっちゃうよ?」 「何?『俺』とかって、中二拗らせてんじゃなぁ~い?」 「頭悪そうな子ねぇ~…イキってんじゃないわよ、ガキのクセに。」 平助の挑発に女達は本気で怒り出したらしく…化粧が崩れそうなガンの利かせ方からして、多分こいつらも元ヤンだったのかも知んねえけど、今はそれより何より。 いやいやいや、もうさ?色々突っ込みどころ満載だろ。 姉さんて、いつから雅(平助)がお前の姉さんになったんだっつの。 んで平助、お前は… 「アンタらさ、取り敢えずこの人に謝んなよ。今のはどう見てもアンタらが悪いんだからさ。」 「違うだろ!?いや、その女共が悪りぃのは違わねえんだけどもっ!てめえこそここに何しに来てんだ!?俺のこと気になって謝りに来たんじゃねえのかよ!?」 本来の目的は俺だっだ筈だよな!?
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