嫌よ嫌よも…

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「…だって…」 やなモンはヤだもん。 嫌いになったキッカケを強引に挙げるとしたら…アレだ。 「江戸での初対面から大っキライなの!何!?あの人を見下した態度と、ねっとりギットリしたカマ言葉は!絶対性格合わないね!!」 そんでコレはおまけだけど。 「それにさ、ホモを」 「ほも?」 「じゃなくて!同性愛者の衆道さんをさ?差別する気は全くない訳よ、俺としては。だけどね、所構わず誰彼構わず手を出そうとする無節操さには、美徳もヘッタクレもありゃしない!!」 そう、そこに一途な愛があるならば。 儚い恋でも禁断の愛でも、応援すらしてあげたいと思うのが人情ってモンでしょ。 「アイツただのスケコマナルシーじゃん。超うぜぇ。」 「またヘンテコな未来語かよ。はしたなくってよ雅ちゃん?」 「雅ちゃん言うな、筋肉脳ミソ。誰が聞いてっかわかんないだろーが。」 「へいへい。おー怖。別嬪さんが台無しだぜ。」 思い起こせば… 右も左もわからず漸く辿り着いた江戸で待ち構えていたのは、噂通りの凄腕美形剣士…の筈が、まさかの色ボケトンチキ野郎で。 最初の餌食は山崎さんだった。 いやさ、確かに彼は中性的なイケメンではあるよ? だけど性格が…見た目と反比例的にメチャクチャ歪みまくってるせいと、隠密行動ばかりが多い仕事柄の為か、伊東の色仕掛けも難なく社交的に軽やかにかわしてたっけ。 …尻、揉まれてたけど。 んで次のターゲットは新八さん。 新八さんの場合、顔がどうこう言うより先ず男臭さの象徴…筋肉隆々がウリじゃん? それを目当てに際どいトコ含めてのボディータッチしまくりで、流石の新八さんも露骨にヒいてたなぁ… そんで次は近藤さん。 あの人は…一言で言うと結構なおバカさんだから、自分にない学を持つ伊東を『先生』呼ばわりして調子付かせ、皆がやっぱり勧誘はやめようって空気になってたのに、局長権限を発動しやがってからに強引に連れ帰って来てしまった。 尻…撫でられまくりながら、仲良しこよし的に。
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