嫌よ嫌よも…

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場所的に、二人のやり取りは声だけでしか判断出来なかったけど、 「……すまん……」 消え入るような謝罪が聞こえた後、 「まぁええ。ちょっと反省してや。…ほなら次はコッチ、やな。このませたおチビやねんけど少し預からして貰うで、ええな?」 「あ、ああ…」 「ーーふ、おおっ!?」 いきなり重力がおかしなことになった。 う、浮いた!?てか、跳んだ!? 嘘っ!?あたし抱えたまま走っちゃうとか!! しかもっ、屋根の上はヤメれーーっっ!! 「んぎゃあああぁぁぁーーーーっ!?」 あたし、基本アトラクションは嫌いじゃないんだけどさ。 「た、助けてーーっ、誰かぁっーー!!ここに人攫いがいまぁーすっ!!」 「うっさいわ、黙ってえ。舌噛んでも知らんさかいな。」 「うひょおっ!?あぶっ、ぎゃわわっ!!」 でもこれは…人が一人抱えて屋根から屋根を飛び移るなんて芸当、◯ャパンアクションクラブの皆さんも真っ青になる事請け合いだ。 「おヴえぇぇぇ…っ!!」 何度か飛んだり跳ねたりの衝撃を繰り返してる内に、だんだんと目が回り酔ってしまっていた。 あーもうっ!! こんな罰ゲー、絶対に二度とゴメンだあぁぁぁーーーーっっ!!!
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