獣(ケダモノ)の住み家

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男所帯で無理を言っているのはあたしの方なんだし、多少の恥は仕方ないのかな…? 今度はあたしが唸る番で、常識を脱してかなり破廉恥な事を想像していた。 下着姿を見せるか下着を脱いで渡すか…。 比べてみると中身があるかないかだけでしかないけど、下着姿ってビキニと何ら露出は変わらないし、どっちかと言えば脱ぎたて下着を手に取って見られる方が嫌くない?…おパンは特に。 勝手な妄想だけど下着泥棒みたいに、デンジャーゾーンを嗅がれてしまう最悪な事態が起こり得ないとは限らないし。 悩みに悩んだ結果、あたしは乙女の決意を発表した。 「わかりました。お見せします。」 「ああ……はあっ!?」 土方さんがこっちを向いたのをいい事に、刀を外して立ち上がり袴の帯をサッと解いた。 少し大きめの袴はひとりでに落ち、すぐに下半身があらわになった。 「うあっ!?」 叫び声を上げて後ずさる土方さんは、あたしから目を背けた。 「ちゃんと見て下さいよ!恥ずかしいのはあた…俺も同じなんですからっ!」 開き直ってそのまま上の着物も肩から外し、下着だけの姿を晒した。 恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしいっ! でもあたしは今水着を着てる、水着を見せてる、これは水着なんだぁーっ!! 勇気を振り絞ってはみたものの肩はすくんで、自然と腕は胸と下を隠す位置に置いている。 、
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