君の面影

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ガキみたいに期待してるキラキラと輝く瞳が眩しい。 「しゃーねぇな。」 「やったあっ!」 飛び上がりはしゃぐ平助に引っ張られ、結局はしご酒ならぬ『はしごコンビニ』をさせられるハメになった。 テレビを観ながら飯を食っている時、フと思い出し一冊の本を手に取った。 目的は本そのものではなく、中に挟み込んでいた物だ。 「あった。」 小さな紙を摘むように持ち、平助へ渡す。 「ん?なになに?」 不思議そうに手の平で受け取った後、食い入るように見つめ、 「すごい!これって雅じゃんっ!『ホトガラ』だっけ!?けど、ちっちゃ!」 指差しながら興奮している。 3枚綴りのプリクラは、雅が孤児院を出て独り立ちした時に、京子や尚春と一緒に祝いをしてやった帰りに撮ったやつだった。 Vサインをしたり肩を組んだり、俺達だけにしか見せない素顔で嬉しそうに写っている。 「最後にあった頃と変わってないなぁ~。可愛いよね~雅ってば。」 「同じ顔してる奴が言うか普通。」 「見たままを言っただけでしょ。それとも蓮司は雅の事、可愛くないって思ってんの?」 瓜二つの顔で返事を待たれると、何気ない質問でしかないのに変な罪悪感が生まれてくる。 、
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