色魔退散!

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ぎっしり濃い内容で、どっと疲れた一日は終わり… その明くる朝。 「……んン………んあ?」 蒸し暑さに目覚めたものの、もう一度閉じかけた瞼。 そのぼやけた視界に映る…端正な寝顔。 「…誰だっけ?……あー、…土方さんか……。」 目の前の顔が知り合いだった事を思い出して、また眠った。 「……………。」 …あれ?何であたしの横に、土方さん? やっと違和感に気付きゆっくりと眼を開ける。 「ふおっ!?」 見間違いじゃなく20㎝もない距離で、クークー安らかな寝息を立て、右腕をあたしの頭に敷いていた。 う、腕枕ってヤツですか!? そろそろと起き上がって何気に右側を見れば… 「ぎゃっ!?」 「おはようございます。良く眠れましたか?」 にこやかな微笑みを浮かべて正座している山崎さんがいた。 「な、な、」 何で二人が両サイドにいるの?とか、眼の下に隈作っちゃって山崎さんこそ寝たの?とか、ツッコミ所満載なんだけど!! 可愛いらしい顔で『ん?』なんて小首傾げられちゃうと、健気な忠犬に見えてしまって文句も引っ込んじゃうじゃない! 「…はい、寝ちゃいました。何か…すみません。」 とりあえず謝っておく。 、
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