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身体の中から湧き上がってくる、抑えようのない淫らな欲。
豹さんの中にも同じものが湧き上がっているのか。熱を帯びた色っぽい瞳が私を見つめている。
「アンタは何も我慢しなくていい。
何も考えずに、ただ、俺を受け入れて」
熱い吐息が、甘い声が、耳に注がれる。
「でも――。
私、こういうのが嫌で家を出てきたの」
それは、豹さんだって知ってるはず。
「違う。
見境なく愛欲に塗れるのを見てられなかっただけだ。
みいはそんなことないだろ?」
豹さんは、ちゃんとわかってくれてる。
「でも――」
快楽を知ってしまったら、元に戻れなくなるかもしれない。
母みたいに。
「心配しなくても、アンタを他の誰かに渡したりしない。
安心して俺だけに溺れてればそれでいい」
優しい声と、甘い愛撫と、蕩けるようなキスに、体中が溶けていく。
抗えない熱と欲望に任せて、私は。
大好きな豹さんとハジメテ深く繋がった。
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