9人が本棚に入れています
本棚に追加
桔梗「見た目よし、匂いよし、味だけ壊滅的の料理を作る人って、何がダメだと思います?」
聖奈「ちょっ!?なにをムグッ!?」
俺に詰め寄ろうとした聖の口を、慧が勢いよくその手で塞いだ
それを確認した俺は、質問の答えを聞いてみよう
女将「そうですね…味見の有無じゃないですか?
それでもダメだったのなら、その人の味覚が特殊なんだと思いますよ?」
聖奈「ムー…」
…聖がすっごい目で俺を睨んでくる
いや、睨むなら自分の口を塞いでる親友を睨んでくれ
桔梗「ご教授感謝します
友人の料理も、これで少しはマシな料理が出来ると思います」
女将「いえいえ、私に教えられることでしたら何でも聞いていただいて大丈夫ですよ
可愛い後輩のために、応えられる範囲でお答えしますから」
仕事の最中だったのか、そう言って女将さんは立ち去って行った
女将さんが見えなくなったのを確認すると、慧は聖の口から手を放した
聖奈「…梗?私の言いたいこと、わかるかしら?」
桔梗「ん?昨日の夜に、俺が楽しみにしてたプリンを食べたことか?」
聖奈「あ~…気付いてたの?」
桔梗「おいコラ…マジで食ったのか!?
この前駅前で買った、数量限定のプリンを!?」
あれを買うために、1時間は並んだと言うのに…コイツは
桔梗「許すっ!!」
聖奈「ごめんなさい…って、許すの!?
数量限定なんでしょ?あのプリン…」
桔梗「いや…2個買ったのは良かったんだけど、1つ食べたら『あれ?これって作れるんじゃね?』とか思ってさ
それで試しに作ってみたら、出来たんだよね」
作ってしまった以上、もう1つは賞味期限内ならいつでもいいかって思ってた
聖奈「…試しに作って、出来ちゃうものなの?」
そうは言っても、出来てしまったんだからしょうがない
最初のコメントを投稿しよう!