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それから俺達は、荷物を置くために一度部屋に戻る事にした
戻ったはいいが特にする事もなかったので、俺と聖はそのまま部屋で休む事にした
桔梗「で…さっきは何を聞こうとしたんだ?」
俺が気になったのは、『神楽』での一言…
聖が篝と慧のことで、俺に何かを聞こうとしていたのは明白だった
聖奈「そうだったわね…
梗から見た範囲で聞きたいんだけど、橘内は慧のことをどう思ってと思う?」
多分聖は篝の慧に対する態度に、恋愛感情が在るのかを聞きたいんだろう
飄々としてる篝では、その感情を読み取ることは容易じゃない
普段仲良くしてる中で、俺が篝と一番仲が良さそうに見えたんだろう
桔梗「俺から見ると…あの2人って、近くにいた方が落ち着いてるように見えるな
でも俺も、篝がそういった感情を持ってるかどうかは分からないし…」
聖奈「橘内は彼女いないのよね?」
桔梗「高校から今までの範囲で考えるなら、それらしい人はいなかったな
とは言え、中学時代は俺でも知らないけど」
親友だと思っているが、篝は何処か得体の知れない奴だ
人を見る目には自信あるけど、『なんとなく悪い奴じゃない』って事しかわからない
ヤクザの組長や警察のお偉いさんと知り合いだとか聞いたけど、真偽の方は不明だ
聖奈「ん~…慧もその手の話はしないから、よく分からないのよね
慧って表情を変える事って滅多にないから、橘内に対しての反応も少し違うって事しか分からないのよ」
確かに慧も、普段が無表情だから考えが読み難い
幼馴染みである篝には表情の変化がわかるらしいけど、俺達には全くわからない
桔梗「けど…確かに俺達と接する時と、あの2人が一緒にいるときは雰囲気が違う気がするな
なんて言うんだろ…安心感?みたいなのを感じる」
例えるなら…恋人というより長年連れ添った夫婦みたいな感じかな?
本人達は付き合ってないつもりだろうけど、俺達にはそう見える
聖奈「相思相愛って考えていいのかしら?
親友の恋愛は、出来る事なら応援してあげたいんだけど…」
桔梗「ん~…相思相愛で間違ってないと思うけど、本人達がそれに気付いてないと思うぞ?
篝はともかく、慧に聞いても幼馴染みだって言ってたし」
慧の性格上、付き合ってるなら『付き合ってる』ってハッキリ言うだろう
それを言わずに『幼馴染み』という事は、それが現在の関係で間違いないと思う
篝の場合ははぐらかすような言い方をするから、いまいち信用に欠けるけど
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