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それから俺達は、地図を見ながら明日の詳しい計画を立てるのに30分程費やした
結果、午前に『神楽』の近くにある『聖歌』という旅館に行くことにした
桔梗「それじゃ、『聖歌』で立ち寄り湯と昼食を済ませたら自由行動
俺達は気付かれないように2人の後を追うって事で問題ないか?」
聖奈「えぇ、それで大丈夫よ
でもいいの?折角の旅行なのに、私の我儘に付き合わせても…」
桔梗「別に?それに聖がいなかったら、俺1人で行くんだろ?
それなら聖と一緒にいたい」
折角皆で旅行に来たんだ…名湯とは言え、1人で行くのは淋しい
聖が篝達を尾行するなら、俺もそっちに行きたい
聖奈「そ…そう言うならいいわ
でも途中で『つまらない』とか言って逃げ出さないでよ!?」
なんだか鋭い目で睨まれてしまった
少し頬が赤い気がするけど、これ以上刺激するのはマズイから聞くのは止めておこう
桔梗「まぁ一度言ったんだから、用事がない限り付き合うよ
ただ、興味がある物があったらいなくなるかもね」
聖奈「どうせそんなつもりないんでしょ?」
桔梗「…そこまで言うなら絶対にフラッと消えてやる」
聖奈「大丈夫よ
梗はそんな事はしないし、もしどこかに行くなら一言言うじゃない」
…どうやら聖には、俺の行動が筒抜けのようだ
その内、俺が何を考えてるのかが聖に読まれそうで怖いな…
桔梗「聖…頼むから俺の心の平穏だけは確保させてくれよ?」
聖奈「…は?」
何言ってのコイツ?みたいな目で見られた
少し傷ついたが、俺の考えが読まれる恐怖と比べたら軽いものだろう
聖奈「そう言えば…晩御飯って何時から?」
桔梗「え?確か18:00に食堂じゃ…」
そう思いながら携帯の電源を入れて時間を確認して見た
18:10…うん、過ぎてるね
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