残酷な現実

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俺、日比谷 翔也にとって、その瞬間が最高に幸せな時間だった… 「いってらっしゃーい!」 「「「「いってきます!」」」」 両親と妹の遥と幼馴染の桜は、妹の誕生日プレゼントやらなんやらを買うために、近所で話題になっている、先月建てられたショッピングセンターに行った。 そのショッピングセンターは車でも片道1時間程度かかるほど遠いものの、途中で海を見渡せる橋を通ったりするので、日比谷家お気に入りのお店だった。 さらに今日は開店1ヶ月記念でビンゴ大会をやっており、1人1枚のビンゴカードを母が4枚手に入れたので、妹のプレゼントを買うついでにビンゴをやる予定だった。 しかし、翔也は前日に右足を骨折してしまい、大事をとって家で待機することになってしまった。 そしてその代役として白羽の矢が立ったのは、幼馴染の有川 桜だった。 「うー、桜…俺の代わりに行くんだから、絶対景品もらってこいよ…」 「任せといてよ!翔ちゃんの代役としてしっかりゲットしてくるよ!まあ、私のものだけど…」 「あ、おい桜!後半もしっかり聞こえてるんだからな?」 「な、何のことかな~…あ!お義父さんとお義母さんがもう呼んでる!じゃあいってきまーす!」 「あ!ちょっ!なんか言葉のニュアンスが違げーよ!…はぁ…」
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