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「おい、お前トイレットペーパーの命って見えるか?」
今までは家の隅にいる時にしか出てこなかった豚がトイレの中の小窓の近くに座ってこちらを見ていた。
「この前の料理の時もそうだったけど、なぜ君はいろんな所に出没するようになったんだ?」
ぼくは語りかけた。
「それはおいらが豚であり、君の心の中にいるからだ。」
豚は誇らしげな顔をしてまるで後楽園でぼくと握手的な威厳を示しながら言った。
「なるほどね。君はぼくなんだね。」
ぼくは言った。
「違うよ。ぼくは豚だよ。」
ぼくはわけがわからなくなった。
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