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ぼくはおうちにいます。
世界の端っこに独りで座っている。そんな気がしてたまらなかった。自分の存在意義が否定されるような感覚。両親が、「ちょっとマカオへ飛んできマース」と言い残して早3年が経とうとしている。
「うーん。ここ2週間お飯食べとらん。そろそろ食べないと死ぬで。」
ぼくの目の前には一匹の豚がいる。そいつがぼくに話しかけてくるのだ。
「食べる気にならないんだ。お母さんが残してくれた食費2億円も底を尽きようとしているし。」
ぶたはぶっちょう面をしてぼくの言うことを聞いている。ぶたは2年前からぼくの目の前に座っている。
「そりゃ。お前がとても大食らいなのは周知の事実だで。しかしだなぁ、ぼくよ、人間は食べなきゃ地獄へ行ってしまうンだよ。」
ぶたは心配そうにぼくを見つめているが、肝心のぼくは机の下の4年前のジャンプの表紙を眺めていた。
ぼくは捨てられた。そう思っている。だってぼくは人よりも多く食べ物を食べるし、遊ぶ。すぐに女の子をおうちに連れてきては、一緒にマリカーやろうと言いつつ胸を触るのだ。
僕自身も最低なヒューマソであることは承知している。しかし、子供が欲望のまま行動してなにが悪い。大人になったら下手に18歳以下の女の子にちょっかいだせなくなるし、社会的な目も非常にバッドだ。
だからぼくは子供時代に欲望の全てを満たそうとしていたのだ。
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