第一章 出会いと出会いと歩合制

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ぼくは重い腰をあげて勃った。するとぶたは消えた。 「そろそろか。」ぼくは言った。その瞬間、ぼくは思った。 なにが? ぼくは玄関でくつをはいて、外に出た。外は青空を彷彿とさせるような庭が広がっているわけもなく、 刈り揃えられていた芝も今では伸び放題だった。 その様子を見てぼくは思った。 「そうだ。京都へ行こう!」 ぼくは京都へ行かなかったが、スーパーに行った。新しい食材を求めて。 スーパーにはたくさんの人がいる。夕飯のためにせかせかと割引シールが貼られた商品を手に取り、「これは安いわね」と戯言をぬかす。 そんなこと見ればわかるのに口にするんじゃねーよと思いながらも、軽くスルーを施してお目当ての商品コーナーへ行く。 ぼくは立ち止まる。 「カマンベールチーズ!!!!」ぼくは裏声で叫んだ。 そしてぼくはカマンベールチーズとアボカド、そしてマヨネーズとボイル海老をお買い上げしてそそくさとスーパーを去った。 おうちへの帰路についていると、ふと覇気を感じた。 んん・・・・これは。 吐き気だった。
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