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あれは、優也と未来が高校3年の秋…。
高校1年の夏から、優也と未来は付き合い始めた。
今日まで、喧嘩もせず仲良く過ごしていた。
夜9時…
優也は未来を、近くの公園に呼び出した。
『優也~!!珍しいね?こんな時間にどうしたの?』
未来は、優也の隣に座って優也の顔を見た。
『あぁ、ごめんな?急に。ちょっと話があってさ…。』
未来は、優也の言葉に、動揺した。
嫌な勘は当たるものだ。
『未来…。別れて欲しい。本当にごめん』
『え?何で?どうして?私に悪いとこあった?優也…どうして?』
優也の腕にしがみついた。
『未来に悪いとこがあるわけじゃないんだ。ただ、俺達やりたい事があるだろ?俺は、教師になりたい。未来は、獣医になりたいって夢があるんだ。だから、勉強に専念した方がいい。このままじゃあ、お互い、いい付き合いは出来ない。だから、別れて欲しいんだ。未来…勝手に決めてごめん。もう決めた事なんだ…』
未来の腕を引き離した。
未来の目に涙が溢れ、ぐちゃぐちゃになった。
『待って!!何で勝手に決めるの?私には、優也が必要で優也に対する気持ちは、変わらない!!嫌よ!!!』
『未来…ごめんな?もう決めたんだ。おまえも自分の為に頑張って欲しい…』
優也は、その場を離れ未来を見る事なく、歩き出した。
優也の目からも涙が溢れた。
未来はその場に立ち尽くし叫んだ。
『優也!!私、ずっと待ってるから!!私は、優也しかいないから!!』
優也は、その言葉に反応せずに、公園を後にした。
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