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やぁ、みんなお疲れさま。
どうだった? 君たちが平凡だ、退屈だと言っている日常だって案外捨てたもんじゃないだろう。ひとつしかない人生を捨てるなんて、そんな勿体ないことを出来る君たちには心底感心するよ。ぼくならこの上なく、それこそ彼みたいに使いきってみたいものだね。
ところで君たちはきっとぼくのことを少し信じていないだろう。信じてたとしても信じてるだけだろう。それじゃあぼくも報われないよ。せっかく世界を作ってあげたんだから敬ってくらいほしいもんだ。
じゃあちょっと証明しようか。君たちの心理を操ってみせよう。
ぼくの質問に正直に答えてみてくれたまえ。なぁに、ただの戯れだよ。
じゃあいくよ?
2+2=
4+4=
8+8=
16+16=
32+32=
5~12の中で好きな数字をひとつ選んでみて。
7じゃないかい?
当たってたら喝采だ。外れてたら……? いやいや、そんな悲しい事実は胸にしまって嘘でも当たってたと言ってくれ。そうすればぼくもハッピーだし、変な空気にもならない。空気を読む、これはとってもだいじなことなんだ。
じゃあぼくもそろそろ帰るよ。一度きりの無意味な人生、思いっきり楽しんでくれたまえ。
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