貴方の傍に

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ジリリリリ…… 目覚まし時計の音が聞こえる。 私は目を覚ますと、ベッドの横では、愛しい彼が寝ている。 「ううん……」 彼が目を覚まして、目覚まし時計の音を止めた。 するとこちらを向いて、 「おはよう、リナ」 そう優しく私に微笑んでくれた。 「おはよう、ユウ」 私もそれに応えるようにして微笑み返す。 彼は起きると、顔を洗いに洗面所へ行き、リビングに戻ってきた。 「今日は僕が朝食を作るよ。リナの好きなスクランブルエッグでいいかな」 彼はエプロンを付けると、キッチンに立ち、そう告げる。 「うん。私、ユウの作るスクランブルエッグ大好きだもの」 言うと、私はダイニングにある椅子に腰掛けて彼の料理姿に見とれている。 しばらくして、彼がテーブルに料理を並べると、 「うまくできたよ。さあ召し上がれ」 「うん! 頂きます!」 言って、二人は彼のご自慢の朝食を摂り始めた。 二人でゆったり過ごす早朝。 窓からはキラキラした光が差し込んで、とても清々しい。 こうして彼と一緒に暮らすようになって、これほど幸せを今まで感じた事があっただろうか。 こんなただただ流れる優しい一瞬一瞬が愛おしくてたまらない。 私は彼の方をじっと見つめて、笑顔になる。 すると、彼が私に向かって、 「今日はリナの為に早く帰ってくるからね。いい子で待っててくれよ。そうだ。リナの好きなアップルパイも買ってこよう。楽しみにしててくれよ」 彼が嬉しそうに私に言う。 「うん! ユウの帰りをちゃんと待ってる。ユウもいつもお仕事ご苦労様」 私は単純に、彼が私の為に、と言ってくれるのが素直に嬉しかった。 頑張っている彼を傍で励まし、応援して私はそれで笑顔でいられる。 幸せってこんなに心を暖かくしてくれるんだって、彼に出会って私は知った。 彼に何かをしてあげたい。 もっと彼を愛したい。 ただそれだけを心に抱いて、彼を優しく包んでいたい…… そして朝食が終わり、彼は着替えて、会社に向かおうと玄関に行く。 「いってらっしゃい! 頑張ってね! ユウ」 「いってきます。リナ、愛してる」 言うと、彼は会社へと出社して行った。
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