クレス・スタンノートの苦労

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クレス・スタンノートの苦労

 昔あるところに、平民の少年がおりました。  ある日、父親の行商の供に街へと赴いた時のこと、そこで美しき姫君に見初められ、少年は騎士となります――姫君の騎士に。  そして時は流れ、かつて少年であった小さな騎士は大人になる。  美しき姫君は王女となり、許婚であった小国の王子と結婚し子を為しました。  そこには個人の感情は一切存在しない、国の意思と定め。  そして更に時は流れ、王女の一人娘である幼き姫君は王国最強の騎士を従え、見聞を広めるために旅に出ます。  時は流れ、ありとあらゆる物が変化する、人も、国も、土地も――なにもかも。  ただ唯一変わらなかったのは、幼き日の騎士の誓い。  大人となった少年は昔と変わらず、<姫君の騎士>であり続けます。  様々な想いを、胸に秘めて。 *本編始まりますよ、クレスさん……image=469660000.jpg
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