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結局今日は学校には行かないことにした
理由は簡単、そこに僕の居場所は無いから
誰が嫌だ、皆に嫌われていると言うわけではないけれど……。
「ほらおいでよ猫ちゃん」
そういって神社で寝転ぶ猫に手招きをするが近づいてはくれない
【また来たのか人間よ】
不意に後ろから聞こえた声にビクリと体が動いたが僕は笑みを溢しながら後ろを振り向く
「お前のせいで猫が逃げたじゃないか」
【ふっ、私の知ったことか
そんな事よりもだ……。】
そういって不躾に僕の頭を掴み顔を覗き込む
彼女の名前はミヅチ
片目を覆う黒髪が特徴でこの辺りの山の主だ
【いつ見ても可愛いのぅ】
そういってくれるのは嬉しくないわけでは無いけれど一応僕は男だ
「茶化さないでくれよ」
【茶化してなどいないぞ?】
ミヅチの口角が上がり目が笑う
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