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【嫌ならずっとここにいればよい】
「え?」
不意に出てきた言葉の意味を理解できずに僕は聞き返す
【人と関わるのが嫌ならば、ずっと私と一緒に居ても構わないと言ったのだ】
そういってフイっとそっぽを向くミヅチの頬が若干顔が赤く染まっていた
「ふふっ」
それについ笑ってしまう
【何故笑うのだ!私は私は!】
「いやごめん、あんまりミヅチが可愛かったから」
【アッー!もういい!!これだから人間は嫌いだ私は恥を捨てて言ったのに仇で返されるとはの!】
「ごめんごめん、でもたまに解らなくなるんだ」
【何がだ?】
自分から言ったのだけれどミヅチのその問いに言葉を詰まらせる
【……確かにお前が人間の中で孤立するのは私達妖怪のせい、だったな】
そう、僕が誰に対しても不安や疑い無く話せなくなったのは妖怪のせいだと言ってもおかしくはない
何度も友人を無くし、話をする事すら怖いと思っていた
今ではその怖さは無いけれど反対にどうせと諦めてしまうようになってしまっている
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