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正面の入り口を入り、横に曲がって、一番奥の階段を二段飛ばしで上がっていく。
彼に会いたい。
会って、この気持ちを伝えたい。
結果がどんなに最悪だとしても、後悔することはないと思う。
ようやく三階にたどり着き、私は走るのを止めた。
呼吸を整えながら、ゆっくりと廊下を進んでいく。
もうこの学校とはお別れか……。
そう思うと、またじわりと涙が浮かんでくる。
私、いつからこんなに涙もろくなったのだろう……。
でも、まだ泣くときではない。
泣くなら、気持ちを伝えてからだ。
私は顔を上げて、「3-B」と書かれたプレートを見ると、ピタリと足を止めた。
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