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「じゃあ、行ってくるね。ばあちゃん、バイバイ」
由樹は手を振って、病室を出ていきました。私はただ見守るだけで、送り出すことはできませんでしたけど。でも、気あ持ちだけは伝わっていると確信はしてます。私の孫なんですから、それくらいはわかりますけどね。
由樹がいなくなったと同時に、一人の男性が病室に入ってきました。金谷さんです。
金谷さんは私の主治医で、いつも様子を見にやってきてるんです。話ができる人が増えて嬉しいのですけど、でもやっぱり、不安は少しあります。
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