~文芸部の日常~

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一通りの説明を書き終えると、結衣先輩はペンを置いて、 「ちなみにっ!最下位の人には、罰ゲームがあります☆」 (いやいや、☆をつけられても…) と心の中で若干引いていると、 「して、今日の罰ゲームはなんですか?」 と知的な声が聞こえてきた。声のした方を向くと、メガネをかけ、知的な先輩の『霧島俊吾』さんがいた。 霧島さんは、外見も悪くないし、生徒会にも所属する人なのだが、残念なことに、ものすごい天然なのだ。 「今日の罰ゲームは、明日の部活まで、一人称を『ボク』にして、語尾に『にゃん』をつけて話すことよっ!」 結衣先輩は、またしてもウインクしながら人差し指を立ててそう言う。 その時、ガタタッという音がして、一人の少女が椅子から転げ落ちた。そして、  「そそそ、そんな事をやるんですかっ!?」 と顔を真っ赤にして結衣先輩に訪ねる。 椅子から転げ落ちたのは、ぼくと島風くんと同じ一年の『日向レイ』さんだった。 日向さんを一言で言うと、『身長の小さい高校一年生』だ。 まぁ、あとガンマニアと少し変わった所があるけれど、普段は普通のかわいらしい女の子だ。 結衣先輩は、日向さんの質問に「えぇ、そうよ」とニッコリ笑って答えると、 「それじゃあ、すごろく、スタートよ」 と高らかに宣言した。
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