~文芸部の日常~

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すごろくのマス目は全部で38マス。最初はぼくがサイコロを振ることになった。 手からサイコロをはなす。 コロコロと少し転がった後、サイコロが止まる。 出た目は3。まぁまぁだ。 ぼくは駒を3マス進ませる。すると、ぼくの止まったマスには、何か文字が書いてあった。 〈3マス戻って、7マス進む〉 素直に4マス進むでいいじゃないか。 と思いつつ、僕は駒を4マス進ませた。 次にサイコロを振るのは、結衣先輩だった。結衣先輩は少々勢いをつけてサイコロを振る。 サイコロは机の上を勢い良く転がり、やがて止まった。 出た目は6。6マス目にも、何か文字が書いてあった。 〈廊下で野菜の名を叫ぶ〉 (一体なにがしたいんだ…) ぼくが心の中でそう呆れていると、結衣先輩はおもむろに立ち上がり、廊下に出て、 「ジャガイモー!」 と叫んだのだった。 結衣先輩が振り終わり、三番目にサイコロを振るのは、霧島さんだった。 霧島さんは、「フッ」と小さく笑い、サイコロを振った。 出た目は2。2マス目には、 〈女子に下着の色を聞く〉 それを見ると、霧島さんは、立ち上がって、 「雪風さん、今日のスカートは何色ですか?」 と知的な声で聞く。 「………………」 その場に沈黙が流れた。 (霧島さん、スカートの色は見ればわかります。しかも、スカートは下着じゃありません…) ぼくは心の中で、そうツッコンでおいた。
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