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両親は彼の事を気に入ったようだった。
私は安堵したのと、連日の緊張から解放されたのとで、その夜は泥のように眠ってしまっていた。
それなのに、彼は私の前から姿を消してしまった。しかも、他の女と一緒に。
そう、私は裏切られたのだ。
私は絶望に打ちのめされ、鬱ぎ込んでしまった。自分から外界を遮断し、殻の中に閉じ籠る。
誰の声も私には届かない。真っ暗な空間の中で一人、蹲っていた。
どれくらいそうしていたのだろう。
それでも月日は巡る。私を置き去りにして。
何か音楽が聴こえてきた。嫌悪感をもたらす音楽だ。
私は耳を塞ごうとした。
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