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「清太がつきそうな大嘘を真顔でさらっと言わないでくれますか!? え? まじで私、あのアパートにもう帰れないの!? 住み込み!? 家政婦が終わった後の住む家はどうなんだぁぁぁ!!」
「あ。晴ちゃんが壊れた」
「うわあああん!! 会社クビにされて意味不明のまま勢いのまま家政婦になっちゃって、そんでもってアパート解約されるなんて……。厄年か!? 私は今年厄年なのか!? 塩撒いてやるぅぅぅ!! 」
「掃除するのはどうせ貴女ですよ」
「神様なんてっ!! 二重三重と試練与えてくる神様なんて大っ嫌いだぁぁぁ!!」
「どうすんの? この状況」
「私は風呂に入ってきます」
「あ、逃げた!!」
とある高級感丸出しなマンションの一室で、日吉晴の頭はオーバーヒートを起こし、ついに爆発してしまいました。
その日は日本の夜空に、狼の遠吠えのような高らかな声が、夜遅くまで響いたとさ。
ちゃんちゃん。
なんて、昔話のような平和な終わり方を到底できないような、一体全体この先どうなるのか全く予想ができない始まりをこの日、痛感した。
昨日のプチパニックが全然可愛いと思えるような本日の混乱に、私は無事一ヶ月間仕事をやり終えることができるのか、答えを一ミリも見出せない。
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