勇者の事情

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やたら無闇にフラグを立てることはちょびーっとだけ少なくなったからいいんだけどね…。 霧哉が笑顔向けてくれなくて寂しいわけですよっ! だから霧哉の笑顔むっちゃ貴重。 何か知らんが霧哉の笑顔を見た日はいいこと起こるとか、幸せになれるとか意味わからんジンクスまで出来る程貴重。 本人は知らないけどな。 霧「楽?帰らないのか?」 楽「あ、待って!帰る帰る!」 トリップしてる間に霧哉が女子たちを振り切って俺の隣まで来ていた。 女子よりも親友の俺の方を選んでくれるのが霧哉らしい。そんなところも好きだぜ!! 何たって霧哉は何処ぞの王道主人公のようにお人好しで鈍感で見ていて苛々する奴じゃねぇもん。 まあ鈍感は鈍感なんだけど、粗か様に自分に好意のある人間が媚売ったりしてきたらちゃんと気付いて断るし。 そこんとこ王道と一緒にしないでよね!← 楽「あー…。でも霧哉だったら勇者召喚とかされそうだよな~…」 霧「は?何、勇者召喚って。 ―――てかこれ何だ…?」 楽「そうそう、こんな感じで魔法陣が―――ってえええ!?」 霧「うっせ…」 いやいや霧哉くぅん!? 「うっせ…」じゃねぇよ!! これ!今俺達の足元にあるこれ! 魔法陣!! ほんとに勇者召喚されちゃってるよおぉぉ!? 霧「うわ、むっちゃ光ってる」 霧哉の言う通り、光だした魔法陣。 駄目だ… このままじゃ霧哉が異世界に飛ばされちまう。 そうなりゃフラグ立てまくりじゃねぇか…! そんなの、 そんなの…… 楽「らめえぇぇえぇぇっ!!!!」 ――ピッカーン!! .
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