勇者の事情

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楽「……え?」 気付いたらそこは見慣れない場所でした。 え… あの時咄嗟に霧哉に抱き着いたけど、もしかして巻き込まれた…? どさくさに紛れて抱き着けてラッキー…じゃなくて、 楽「霧哉は!?」 一緒に召喚された筈の霧哉がいない。 どういうことだ? 「霧哉…?えと、もしかしてお友達ですか?」 いつの間に…てかずっといたのか。目の前には高そうなドレスを着た王女っぽい女の子。 もしかしなくてもこの子が勇者召喚を行ったんだろうな…。 楽「ああ。(俺が)巻き込まれて一緒に召喚された筈なんだが……何でいない?」 あ、喋り方ちょっと霧哉っぽい← 巻き込まれた、と言った途端顔を真っ青にした王女。 やっぱ二人同時は異例か…。 王女「す、すみません!!お友達の方は恐らくもう……」 楽「まさか死んだとか言うんじゃないだろうな…?」 そんなの許さねえぞ。 俺の殺気が伝わったのか、王女は更に顔を青くする。 周りに控えている護衛の兵士たちも動けないようだ。…………しょぼ。 .
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