36人が本棚に入れています
本棚に追加
(優子目線)
(10年前)
「みなみ、行っちゃ駄目よ!!」
お母さんは必死に私とお父さんの所に行かないようにみなみを抱っこしていた。
「でもママ、ゆう姉ちゃんが!!」
みなみは泣きながら、騒いでいて私の名前を一生懸命よんでいた。
「ゆうちゃんはお父さんの所に行くって決めたの!
みなみはお母さんと居て?」
「でも...!!!!」
それでもみなみは動きをとめなかった。
「じゃ、みなみもママをほっといてパパの所に行きなさいよ!」
お母さんはとても悲しそうな表情をしていた。
みなみは心の優しい子だから必死にお母さんを慰めていた。
「ママ、ごめんね...もう言わないから、悲しまないで。
みなみも悲しくなるから...」
「みなみごめんね...僕たちの家庭がこんな事になって...本当にごめんな。お父さん最低だね...」
「パパ大好き、私の面倒見てくれてありがとう...」
お母さんを慰めた後、私とお父さんがいた所にきてこう言ったよね。
私はみなみに抱きついてお別れの言葉を言った。
「みなみ、さようなら。
みなみの笑顔が大好きだからずっと笑っててね」
「ゆう姉ちゃん...約束やぶる事になると思うから、ごめんね...」
「そして二人とも、幸せになってね!!
バイバイ...」
みなみはそう笑顔で言って振り替えずに全力でお母さんと所に走っていった。
その時は思ってもいなかった、
私達が会う事になるのは10年後だって、誰も思っていなかった。
最初のコメントを投稿しよう!