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「きゃ~!可愛いっ!文深(ふみ)ちゃん、すごく似合う~!」
「そっ、そうかな?」
「さすが、私の従姉妹だよね」
『でも…』亜莉紗(ありさ)が、う~ん…と言いながら文深の胸元のリボンを結び直す。
「はい、出来たっ!」
鏡に映る綺麗に結ばれたリボンを見て「すごい…ね」と文深は感嘆の声をあげた。
文深自身はどうにも不器用で、亜莉紗のように可愛らしくリボンを結ぶ事が出来ない。
「すごいのは、文深ちゃんだよ!うちの高校、ここら辺じゃいい方なんだよ?それを三年生の編入試験に受かるなんてスゴすぎるよ」
自分がこれから通う学校を、『ここら辺じゃいい方』と言ってしまうなんて、本当に亜莉紗らしい。
文深はクスッと笑った。
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