私を救う小さな手
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それはそれは、小さな手だった。 私の小さな手でも、すっぽりと包みこめるほどに。 「あなたの妹よ」 お母さんがそう言った。 「妹……」 ずっと、生まれるのを待っていた。 私の妹。 「そう。彩衣はお姉ちゃんなんだから、この子の面倒を見てあげてね」 「うん……」 小さな小さな存在。 か弱いその存在が、私の妹、彩良だった。
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