雫が
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外は雨。 土に染み込むような静かな静かな雨は。 全ての‘音’を遮り、繭玉のように2人だけの空間を優しく包み込む。 浅い呼吸のなかで繰り返される自分の名前はかすれた声で。 それは耳朶を通さず直に胸に響き、雫となって流れ落ちて、内に含んだ彼をそっと抱きしめる。 愛しい気持ちが溢れだしたら、その力を緩めることはもうできなくて。 空に向かってどこまでも上って行くしかなくなってしまう。
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