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柔道の大会ならブーイングが会場から飛び交い、二人して指導を貰っても可笑しくないだろう。
内田「イライラするぜ…」
ワーカーホーリックスの頭である内田泰はタバコを吸いながら2つのタイマンを不満げに眺めている。
内田「セイサク! そんなのっぽ早く始末しろ! 早く殺れ、イライラさせんな! フジケンもだ馬鹿!」
内田泰は短気を通り越して、性格が歪んでるみたいだ。
セイサクは内田の言葉に焦ったのか、自ら突っ込んで行った。
普通の殴り合いとは違い、相手の懐内で闘う為に服の袖と胸元を掴みにかかった。
しかし、下平健吾はオーシャンブルーのシンボルとも言えるライダースーツを着用している為に、皮ジャンと同じで固く胸元は上手く掴めない。
おまけに同じタイプなので袖を掴もうにも腕で弾かれる。
下平とセイサクは腕の取り合いになり、素早く手を動き回した。
セイサクは焦りからか掴みにくいライダースーツの胸元を何度も狙っている。
柔道家としては達人クラスであろうに、闘いの最中に冷静さをかく失態をしている。
内田泰は相も変わらずヤジを飛ばし続けている。
セイサクの動きが鈍く焦っているのはアレのせいだろうって事には下平健吾も薄々気づいていた。
下平「アンタらの頭は仲間の事を大切にしているのかい?」
セイサク「!!!?」
下平の呟きにセイサクは一瞬だけ動きが止まった。
下平はその一瞬を見逃す訳がなく、一本背負いでセイサクを投げた。
セイサクは苦痛の声をあげながら背中を地面に強打して倒れ込んだ。
下平「お前……」
下平は倒れたセイサクを見ながら何かを思った。
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