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その瞬間、電車がカーブのためかガタンと大きく揺れ、吊り革を持っている手に力が入る。 その拍子に彼女が一瞬ふらつくが、誰にも捕まらず、なんとか一人で持ちこたえていた。 その様子を見たら、 俺のうでに捕まればいいものを 一人で頑張っていなくてもいいのに 考えてもいなかった、自分の本音が顔をだし、動揺する。 声に出てなかったのが幸いだ ただ、彼女がふらついいた瞬間、彼女の髪からかすかに甘い香りがした。 一瞬だったが、鼻をくすぐる優しい匂い んーたぶんバラのような花の匂いな気がする
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